労災保険について~「労災」っていったい何?

労災保険とは、仕事中や通勤の時に労働者が負傷した場合、死亡した場合、病気になった場合、障害が残った場合に労働者や遺族に対して所定の保険給付を行う制度のことです。

この保険は一人でも労働者を利用する事業であれば適用しなければならない(農業や水産業、個人経営の林業などは該当しない場合があります)と法律で決められており、また正社員だけでなくパート、アルバイトなど、お給料が支給される全ての人に当てはまります。

では、具体的にどのような時に認定の対象となるのでしょうか。 まず、業務中に発生した事故による場合ですが、これを業務災害と言います。業務災害とは、労働者が事業主の管理下で業務に従事している場合に発生した事故に起因するものであり、休憩時間中であっても、事業施設やその管理に起因することが明らかであれば認められます。また、業務上疾病については、仕事に従事していることの危険有害因子の危険により生じたものとされていますが、一般に業務起因性もしくは他の原因かを鑑別するのが困難なことが多く、現状では時間がかかることが多いようです。

しかし、業務中の災害に起因するものや特定の環境下で従事した場合に発症の危険が高まるような、業務が有力な原因となって発症する病気(アスベストによる病気など)は比較的容易に認定されます。また、セクシュアルハラスメント、いわゆるセクハラやパワハラなどが原因となって発症した場合も労災保険認定の対象となります。